お線香作りについて
紀州備長炭木酢液入りのお線香ができるまで
淡路島はいぶし瓦の産地というイメージがあってか、「お線香は土でできているのですよね?淡路島は良い土が採取できるから良いですね」というお声をよく耳にします。土というのは間違いで、一般的なお線香は木の素材をベースにしています。
そのお線香にはジャンルがあります。例えば、お墓用のお線香と香り線香、煙の少ないお線香と煙のあるお線香のように。ジャンルにはお線香の素材(原材料)と深く関わりがあります。
昔ながらのお墓用のお線香は、粘着力のある杉の葉を粉末にしたもの(杉粉)を利用します。匂(におい)線香は、南九州、東南アジアなどの比較的暖かい地域に産する植物であります椨(タブ)の木皮を乾燥させて粉末にしたもの(椨粉)をベースに香り付けを行います。杉粉は杉の香りがしますが、椨粉は香りにあくが無く、香りを十分に表現できます。また、煙の少ないお線香は炭素材をベースにしています。
お線香の香りにもジャンルがあります。例えば、植物性香料、動物性香料、液体香料のように。植物性香料には、沈香(じんこう)、桂皮(けいひ)、白檀(びゃくだん)、甘松(かんしょ)、龍脳(りゅうのう)等があります。動物性香料には、麝香(じゃこう)や龍涎香(りゅうぜんこう)等があります。また、液体香料には、ラベンダー、スズラン、バイオレット、ローズ等の精油があります。
お線香はこれらの原材料と香料を調合して作成します。一般的には次の手順で行います。「粉砕・攪拌(かくはん)→盆切り・整形→乾燥→検品・結束→包装→完成」。
以下には、弊社の代表商品でもあります紀州備長炭木酢液入りお線香ができるまでを製造例で示したいと思います。
お線香の製造工程
紀州備長炭は江戸時代、紀州・田辺藩城下で代々回船問屋を営んでいた備中屋長左衛門が自分の名前を取り、「備長炭」と名付けて江戸に送り出したことに由来します。
和歌山産ウバメバシを約1000℃で炭化し、炭窯の外で消したものです。
炭を作る過程で発生する煙を冷やし、液状にしたものを木酢液といいます。 木酢液の成分は、ほぼ90パーセントは水で、残り10パーセントに200種類を超える有機化合物が含まれています。
消臭や抗菌効果、害虫忌避などの効果があります。
物性消臭剤は、ウバメガシの葉から抽出しています。
木酢液と調和し、消臭・清浄作用を高めます。
椨粉をベースに活性炭、天然香料、紀州備長 炭木酢液、天然鉱物質、植物性消臭剤を配合して粉練(こねり)機でこねます。練玉(ねりだま)を作成し、各加工工場に運びます。
練玉をお線香整形機械に通してお線香の形状にします。
これを約1週間程乾燥させ、裁断し、計量して箱詰めしたものが製品です。
紀州備長炭木酢液入りお線香は、ポリフェノールなどの様々な物質の働きで、お部屋の空気を清浄にし、タバコやペットなどの嫌なにおいを消臭します。木酢液を混入した消臭・清浄用のお線香は特許を取得した製品です。
※下記に木酢液入りのお線香・お香(お部屋の消臭香・綺麗香・備長炭麗)を紹介します。