進物のはなし
進物とは
「進物(しんもつ)とは何ですか?」と聞かれることがあります。「進物」とは、人に差し上げる品物や贈り物のことです。
お中元やお歳暮の時期になると、デパートなどで「進物」という文字をよく見かけるようになったり、お買い上げの際に店員さんから、「こちらはご進物用ですか?」などと聞かれた経験がある方もいらっしゃるのではないかと思います。
では、「贈答品」と「進物」の違いは何でしょうか?
平たく言えば同じですが、言葉の意味合いを考えると、「贈答品」と「進物」とでは少し異なってきます。「進物」の「進」という字には、「差し上げる・たてまつる」という意味があり、「贈答品」が贈り物を贈る相手を選ばないのに対し、「進物」は目上の人への贈り物、献上の品とされます。目上の人とは、上司や先輩のように年齢や地位などが自分より上の立場の方を指しますが、その中にはご先祖様や故人、そのご遺族なども含まれます。
「進物」には、一般的に水引や熨斗(のし)を印刷した「のし紙」( ※正式には「掛け紙」といいます。)が上面あるいは前面に掛けられます。お祝いやお悔やみ、またそのお返しなどに応じて「のし紙」の種類は変わります。
進物用のお線香
さて、お線香にも進物用のものがあります。進物用のお線香は、ご先祖様や故人、そのご遺族などへの贈り物として、その用途・目的に応じ「のし紙」に下記のような表書きをして贈られることが多いです。
- 「御霊前」・・・故人が亡くなられてから四十九日法要までの間
- 「御仏前」/「御佛前」・・・四十九日法要以後(四十九日法要当日を含む)
- 「御供」・・・故人が亡くなられた日に関わらず
- 「喪中見舞い」・・・喪中はがきが届いたとき
- 「新盆見舞い」・・・四十九日法要が終わった後に迎える最初のお盆
- 「御先祖様」・・・お祝い事、慶事
弔事だけではなく、婚礼や結納のような慶事でもお線香が贈られることがあります。また、ご先祖様や故人、そのご遺族などだけでなく、尊敬する人やお世話になった人への贈り物として、進物用のお線香をお選びいただいくこともよくあります。
梅薫堂の進物用お線香
私ども梅薫堂でも進物用お線香を多数取り扱っておりますので、大切な方への贈り物として、是非ご活用ください。