お香豆知識

お線香のイメージ写真

ご先祖様にお香をたむけるのはどんな意味があるの?

 お香には、気分をやすらげる鎮静作用があるといわれています。仏典によると、お釈迦様が「香は部屋のなかでたきなさい。そしてそのなかへ入り、気を静めて無の境地になりなさい」と説教したとあります。お香は、いわゆる「俗塵(ぞくじん)を清める」ものとして、現在も各宗派で利用されていますが、同時に「心を清める」ものとして、昔から使われていたようです。現代では「アロマテラピー(芳香療法)」、「アロマコロジー(聞香(もんこう)療法)」など、お香が心身の健康におよぼす影響を科学的に利用する方法がさかんに行われています。
ご仏前ではお香をたいて無の境地になり、祈念を込めてご先祖様とお話をしたいものです。

ご先祖様にお線香を供えるための、正しい作法がありますか?

 線香に点火したときは、息を吹きかけて炎を消すことは避けたいものです。これは「口はすべての災いのもと」という考えから、息で吹き消すのは不浄とされているからです。
お香をそなえる際のかたちは、宗派や地域によっていろいろです。お線香を寝かせるようにお供えする宗派もあり、別の宗派では香炉に立てます。

お線香を供えるときの本数は?

 お供えするお線香の本数は、一般的には「仏・法・僧(ぶっぽうそう)」の意味をこめて3本お供えすることが多いようです。また、宗派や状況で、1本でよい場合もあれば、5本、7本という場合もあります。
ちなみに、宗派によっては正式な本数の決まりがないことがあります。これは仏教と線香の歴史に由来します。線香は中国より16世紀ごろに伝わってきたとされています。一方、仏教はそれより以前にインドから伝来したもの。仏教の作法の中には線香についての記述は存在しません。(だからといって線香を使ってはいけないということではありません。)
重要なのは、線香をたくことによって「良い香り」をお供えすることでしょう。

お線香を使う仏教の年中行事には、どんなものがあるの?

 お線香は、気持ちをやわらげ落ちつける作用があり、仏教のあらゆる宗派でお線香が用いられていますが、弔事ばかりでなく仏式では結婚式にもお線香をたきます。
普段ご家庭でご利用になるのは、お釈迦様のお誕生日である花まつり、ご先祖様をお迎えするお盆やお彼岸、年中の邪気を払って新年を迎える大晦日のお清めなどがあります。一年の節目にはお香をたいてお過ごしください。
また日々のお仏壇へのお勧めやご命日、月のご命日、あるいはご先祖様とお話されるときなど、お線香をお供えください。

4月18日はお香の日

 日本のお線香についての歴史のはじまりである「595年の4月、淡路島に沈香が漂着した」との記述に基づき4月を、また「香」の字を「一+八日」と読み、合わせて4月18日を「お香の日」としました。

※本文の一部はお線香のこと(全国薫物線香組合協議会)より抜粋しました

梅薫堂のお香

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